スクリーンの種類と特徴
スクリーンは使用目的や処理対象物の性質に応じて様々な種類のものが用いられます。
代表的なもの2つと我が社が製造している「ウェッジワイヤースクリーン」について説明します。
ものづくり・・・ロジックな話
産業界では「スクリーン」のことをスクリーンの種類と特徴
スクリーンは使用目的や処理対象物の性質に応じて様々な種類のものが用いられます。
代表的なもの2つと我が社が製造している「ウェッジワイヤースクリーン」について説明します。
(1) 織金網
最も一般的に使用され、幅広い用途で使用されているスクリーンです。
材料となる丸線を縦と横に一定の間隔をあけて交互に織り込んで製作します。
最もポピュラーな織り方である平織は一本ずつ交互に織るため、材料となる丸線の太さより小さな隙間を作ることはできませんが、織り方を変えることで小さな隙間にすることも可能です。それでも基本的に隙間を小さくするためには丸線を細くする必要があり、丸線が細いものほど強度は弱くなり消耗頻度が高くなります。
(2) パンチングプレート(金属製板ふるい)
鋼板にプレス機などで多数の孔を開けたスクリーンです。
材料が鋼板であるために強度や摩耗に対して優れています。
孔の形は丸孔、角孔、長孔などがあります。
厚い板に小さな孔は開け難く、小さな孔を開ける場合は鋼板を薄くする必要があります。また、孔と孔の間にそれなりに骨を残す必要があることから、開孔率が低くなり通過時の圧力損失が高くなります。
主に配管中のストレーナーや、金網の補強材として組み合わせて使用されます。
(3) ウェッジワイヤースクリーン
市販品として流通していないために日々の生活の中で見ることはまずありませんが、産業用途ではよく使用されているスクリーンです。
丸線ではなく、ウェッジワイヤーと呼ぶ三角形型の線材を使っているのが特長です。
ウェッジワイヤーを支持材の上に逆向きで等間隔に溶接固定することで、隙間を作ります。
流れ方向に対して隙間の断面が末広がりになるので、通過する固形物との接触点が小さいことから目詰まりを起こし難く、また洗浄により再生しやすいのが特徴です。
織金網のように織る工程がないため、太いワイヤーで小さなスリットを製作できます。また、ワイヤーは溶接固定されているので、ワイヤーがずれて目幅が変わってしまうといったことはありません。但し、隙間は長方形になるため、大きくても厚みの薄い対象物は漏れる可能性があることと、大量生産品ではありませんので高価なものになります。
水切れが良いことから、特に液体と固体を分離する目的でよく使用されます。
POINT 目詰まりしにくく、逆洗効果が高い
逆三角形のカタチに秘密があります
まとめ
今回ご紹介したスクリーンを特性別に整理してみました。
それぞれ向き不向きがあるので検討する際の参考にしてください。
スクリーン |
孔の大きさ (最小) |
強度 | 耐久性 | 開口率 | コスト | 主な使用例 |
織金網 |
約20μm (0.02mm) |
△ | △ | ◎ | ◎ |
試験篩 振動篩 |
パンチング スクリーン |
100μm (0.1mm) |
◎ | ◎ | △ | ○ |
金網の補強 乾式分級 |
ウェッジワイヤー スクリーン |
5μm (0.005mm) |
◎ | ◎ | ○ | △ |
固液分離 湿式分級 |
スクリーン | 織金網 |
パンチング スクリーン |
ウェッジワイヤー スクリーン |
孔の大きさ (最小) |
約20μm (0.02mm) |
100μm (0.1mm) |
5μm (0.005mm) |
強度 | △ | ◎ | ◎ |
耐久性 | △ | ◎ | ◎ |
開口率 | ◎ | △ | ○ |
コスト | ◎ | ○ | △ |
主な使用例 |
試験篩 振動篩 |
金網の補強 乾式分級 |
固液分離 湿式分級 |
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